17Dec
皆さんは、普段からよく炭水化物を口にされますか?
日本人の主食は米なので、意識していなくても、普段から食べられていると思います。
数年前から、ダイエット方法の一つとして【ローカーボダイエット】が注目されています。
別名、低糖質ダイエット、あるいは糖質制限ダイエットと呼ばれます。
実は、私も2度ほどチャレンジしたことがあり、
3ヶ月で-10キロ
6週間で-12.8キロ
のダイエットに成功しました。
そこで今回は、私の経験と今ま受けたダイエット相談なども踏まえた上で
【ローカーボダイエット(糖質制限)のポイントと健康への悪影響・危険性とは?】
についてお話しさせていただきたいと思います。
この記事をご覧になることで、
✔︎無理なくダイエットに取り組むことができるようになる
✔︎ダイエット後にリバウンドする可能性が低くなる
これらを期待できますので、
『これから糖質制限ダイエットを始める予定!』
『炭水化物抜きダイエットは体に悪いって聞いたけど大丈夫か心配。。。』
『糖質制限ダイエットの成功者の話を聞いてみたい!』
という方にはぜひご覧いただきたいと思います。
☑️ローカーボダイエット(糖質制限)とは?
糖質制限を主軸にするダイエットは世の中にたくさんあります。
まず、はじめに理解しなければならないのは、糖質を制限するダイエット方法の違いです。
代表的なダイエット方法としては、
✔︎低糖質ダイエット(ローカーボダイエット)
✔︎糖質制限ダイエット
✔︎アトキンス式ダイエット(ケトン体ダイエット)
などがあります。
これらは、ダイエットのコンセプトは共通していますが、ダイエットにおけるルールが異なるので、混乱してしまう方が少なくありません。
私は、過去に炭水化物抜きダイエットを行ったことがあります。
炭水化物抜きダイエット自体は3ヶ月間行いました。
炭水化物抜きダイエットのルールは簡単で【炭水化物は一切食べない】というダイエット方法です。
米、パン、麺、いも、とうもろこし、お菓子、スイーツなどは一切食べず、その代わりに、野菜やサラダ、豆腐、肉、魚、もずく、スープなどを中心に食べました。
炭水化物抜きダイエットを始めてからの1ヶ月はとても大変で、常にストレスと戦いました。
同時に、スポーツジムで1週間で3回ほど水泳とマシントレーニング、ウェイトトレーニングを2時間ほど行っていたのですが、そこまで運動はきついとは感じませんでした。
終わってみて『本当に炭水化物を3ヶ月口にしなくても人間は生きられるんだな。。。』と感心したのを記憶しています。
また、特に低血糖のような症状はありませんでした。
炭水化物抜きダイエットを始めて2ヶ月目からは、お腹が空いたときに美味しそうな天ぷら丼やかき揚げうどん、ペペロンチーノのような大好物を見ても『うお、美味しそう!!!』とはならず、『ん~前はよく食べていたな。。。』ぐらいしか思わなくなっていて、食べ物として認識していないような感覚でした。
3ヶ月で10キロちょっと痩せたのですが、一生炭水化物抜きで生活するのはナンセンス(スイーツを食べられない人生はつまらない。笑)ということと、付き合いで食事をするときなどに相手に気を遣わすので、結局3ヶ月後には炭水化物を食べ始めました。
次に、行ったのは【ケトン体ダイエット(アトキンス式ダイエット)】です。
炭水化物抜きダイエットをしてから、5年以上経っていました。
ケトン体ダイエットのやり方は、
・炭水化物を1日150g以内に抑える(最初の2週間は炭水化物を全く食べない)
・中鎖脂肪酸を摂取する(ココナッツオイルを1日に100ml摂取)
・水分をよく摂取する
という方法で行い、体の中のエネルギー源を糖質からケトン体(脂肪を分解したときに作られるエネルギー)に変化させることで、脂肪を燃やしやすい体質を作るというダイエット方法です。
ケトン体をメインエネルギーとして使うようになった体質をケトーシスと呼び、このケトーシスをいかにスムーズに作れるかどうかがポイントになります。
この方法は炭水化物抜きダイエットとコンセプトは同じなのですが、単なる糖質抜きではなく、ココナッツオイル(中鎖脂肪酸)を摂取することで、ケトーシスを作り出すというところで異なります。
結果からいうと、たった6週間で12.8キロのダイエットに成功し周りの人が驚愕していたのを覚えています。
ただ、炭水化物抜きダイエットよりも遥かに早いペースだったので、心身ともに非常にきつく、『二度とやりたくない』と思うほどでした。
このように脂肪はスッキリ落ちて痩せたわけなのですが、炭水化物抜きダイエットやアトキンス式ダイエットでは、”痩せる”という部分にしかスポットライトが当てられないので、実際に健康にはどのような影響があるのかについてあまり認知されていません。
過酷な糖質制限を経験してきた私だからこそ、見えるものがありますので、その経験も踏まえた上で”糖質制限”が与える健康への影響についてお話しさせていただきたいと思います。
☑️糖質制限は健康に良くない?
すでにお話しさせていただきましたが、”糖質制限”といってもいくつか方法があり、コンセプトは同じでもルールが異なる場合が多いです。
例えば、糖尿病の方が糖質を摂りすぎているからといって、糖質を制限するのは健康には良い効果が大きいでしょう。
ですが、過度な糖質制限の場合、いくつか問題点が指摘されています。
これは、以前書いた短期間ダイエットの危険性でも触れているので、ご覧いただければと思います。
そもそも、糖質は体でどのような働きをしているのかを考えてみましょう。
人間は生きているだけで、息をしているだけでエネルギーを使いますよね。
実は、このエネルギーこそが糖質なのです。
私たちは、食事でエネルギーや栄養素を補給することで生命を維持しています。
そんな中、最近では炭水化物=肥満の原因ということがメディアや専門家からも指摘されるようになり、『糖質を摂ることは肥満の元だ』、というイメージが浸透しつつあるように感じます。
もちろん、余分な糖質を摂りすぎると脂肪を蓄えてしまうので、一食にご飯を何杯もおかわりする、毎日ケーキやアイスクリームをいくつも食べる、というように食べ過ぎは体に良くないのですが、厳しい糖質制限にはそれなりのデメリットがあります。
よく、糖質制限中に「頭がフラフラする」「体がだるい」「手が痺れる」というのは、低血糖症状で、私も経験済みなのですが、実はそれ以外にもいくつか健康への悪影響や危険性がありますので、ご紹介したいと思いますので、
『糖質制限ってなんだか危険そう。。。』
『自分にできるか心配。。。』
『糖質制限を始めたけど、体に異変がある。。。』
という方は、ぜひ参考にしてください。
✔︎肝臓・腎臓の負担↑
私は過去に炭水化物抜きダイエット、ケトン体ダイエットをしたことがあるというのは、すでにお話ししましたが、実はこれらのダイエット後の血液検査では、肝臓の数値が悪化しています。
どちらのダイエットでも体重は10キロ以上減っているのですが、それに伴い肝臓には多大なストレスがかかったようです。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われますが、症状が重症化するまで気づかれないことがよくあります。
肝臓は、血液中の脂肪の量を調整する機能があるのですが、過度な糖質制限をすると、体に必要な糖質(エネルギー)がないことから、脂肪を分解してケトン体というエネルギーを作ります。
過度な糖質制限を続けることにより、体は脂肪を大量に分解する必要があるため、血液中に大量に流れ込んだ脂肪を減らすため、肝臓に脂肪を取り込みます。
その結果、肝臓自体の脂肪が増えてしまい、肝臓の機能が障害されることになります。
また、腎臓にも悪影響を与える場合があります。
というのは、炭水化物を極端に制限するというのは、同時にタンパク質や脂質に偏ることを意味しており、タンパク質の過剰摂取は腎臓病と隣り合わせなのです。
糖質、脂質、たんぱく質は三大栄養素と呼ばれますが、この中でたんぱく質は分解されるときに、毒素(窒素)を排出してしまうのですが、この毒素を濾過するのが腎臓なのです。
つまり、糖質制限でたんぱく質を大量に摂取すると腎臓を酷使してしまうことになります。
繰り返し酷使された腎臓は、腎臓病へ発展してしまうリスクがあるので注意が必要です。
✔︎食生活の偏りによる栄養過多に陥るリスク↑
極端な糖質制限をすると、体に必要な栄養素が足らなくなってしまう可能性があります。
例えば、
6番目の栄養素と言われる食物繊維は、穀類に多く含まれていますが、炭水化物をほとんど口にしない糖質制限をすると、食物繊維が不足する可能性が高くなります。
また、『糖質制限のストレスでたんぱく質や脂質が豊富に含まれている食材の食べる量が増えてしまう』ということになります。
糖質制限をしている期間中はできる限りバランスの良い食事を心がける必要があります。
✔︎心筋梗塞や脳卒中になるリスク↑
以前から、「糖質制限をすると心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がる」、「また糖質制限をすると寿命が短くなる」など、糖質制限の危険性が指摘されていました。
その危険性の主張を後押しするかのように、2012年に読売新聞が糖質制限の病気への関係性を載せました。
炭水化物を制限する食事を長期間続けると心筋梗塞や脳卒中になる危険性が高まるとの研究をハーバード大などのグループが英国学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に発表した。
炭水化物を減らすダイエットが日本でも広まっているが、慎重に取り組む必要がありそうだ。
同研究グループは1991~92年、スウェーデンの30~49歳の女性4万3396人の食生活を調査し、その後平均約16年間、心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡調査した。
1270例の発症例を、炭水化物とたんぱく質の摂取量によって10段階に分けて分析。炭水化物の摂取量が1段階減り、たんぱく質の摂取量が1段階増えるごとに、それぞれ発症の危険が4%ずつ増えた。一般的に炭水化物を制限する食事では高たんぱく質になる傾向がある。低炭水化物・高たんぱく質のグループでは、そうでないグループに比べて危険性が最大1・6倍高まった。
(2012年7月8日 読売新聞)
この研究報告には一定の信頼がおけると見られているため、一時この話題が色々なメディアで取り上げられました。
しかし、糖質制限の安全性・危険性はまだまだ議論の余地があり、糖質制限のやり方などが一定していないので、一人一人のケースごとに判断していくしかないのではないか、と考えています。
というのも、
糖質制限の死亡リスクについては、
2008年に聖路加国際病院の医師らが、「5年以上の糖質制限で死亡率が高まる可能性がある」という結論の論文を発表
していますが、複数の専門家からこの論文に問題点が多いことが指摘されている状況です。
つまり、糖質制限による心筋梗塞、脳卒中のリスクの上昇はある程度信頼性がありますので、頭に入れておいていただきたいのですが、死亡リスクについてはまだ研究段階ということなります。
✔︎リバウンドするリスク↑
糖質制限の大きなデメリットとして「リバウンドするリスク増加↑」が挙げられます。
その理由なのですが、糖質制限をしている間は血糖値が低くなっているのですが、この低血糖状態が長く続くことにより、次に炭水化物を食べたときに、急激に血糖値が上がってしまいます。
血糖値が急激に上がりすぎることにより、大量のインスリンが放出され、大量の炭水化物を体の中に脂肪として溜め込んでしまいます。
実は、糖質制限後にリバウンドしてしまった多くの方は、糖質制限による炭水化物を溜め込む体の変化によるものなのです。
はじめにもお話ししましたが、糖質制限というのは一生続けることは多くの方にとって非現実的です。
そのため、どこかのタイミングで必ず炭水化物を多く口にする日が来ます。
炭水化物を吸収しやすくなった体のまま、炭水化物を食べるのをやめられなくなり、リバウンドしてしまうのです。
✔︎便秘になるリスク↑
最後に便秘になるリスクがあります。
というのも、炭水化物、特に穀類は食物繊維が豊富に含まれていて、腸の中で嵩(かさ)を増してくれます。
嵩が増すことで便通が良くなるため、必要最低限の炭水化物を食べている人は便秘になりにくいと言われます。
しかし、その大切な役割をしている炭水化物を控えることで、食物繊維の摂取量が減り、便の嵩が足りず、便秘になってしまう人がいるのです。
せっかく脂肪は落ちたのにお腹の中に便が溜まり「体重が減らない」「ストレスが溜まる」ということであれば、糖質制限はダイエット法として優秀とは言えません。
(もちろん、適度な糖質制限は健康に良いです。)
便秘体質の人は、糖質制限をすると悪化する可能性があるので、注意が必要です。
このように、一見理に叶ったダイエット法に見える”糖質制限””ローカーボダイエット”ですが、『痩せる』という部分のみにスポットライトが当たっているのが現状です。
最近ようやく糖質制限の健康への悪影響や危険性が明るみに出るようになりました。
『ダイエットには成功したけど、健康を損ないました。』
という失敗をしないためにも多くの方に見ていただきたいと思いますので、ぜひお友達へ教えてあげたり、SNSで拡散してもらえればと思います。
今回は、【ローカーボダイエット(糖質制限)の効果、健康への悪影響と危険性とは?】をテーマにお話させていただきました。
桑原 和也
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