2Dec
最近、”ためしてガッテン”や”林先生が驚く初耳学”などのテレビ番組で、筋膜リリースが取り上げられたこともあり、注目度が急上昇した『筋膜リリース』。
”筋膜リリースは肩こりや腰痛に効く”
ということで視聴者の方は目から鱗のように感じたかもしれませんが、実は筋膜リリースは、最近急に救世主のごとくリハビリ業界に登場した手技ではありません。
度々テレビに登場したのは、首都大学教授で理学療法士・医学博士の竹井仁先生です。
テレビに理学療法士が出演するのは珍しいので、『これで理学療法士の知名度が少しでも上がれば』という思いで私も見ていました。笑
ちなみに同類の用語で『筋膜ストレッチ』や『筋膜ほぐし術』みたいな言葉をたまに目にしますが、理学療法士の業界では『筋膜リリース』が正式な用語です。
今回は、ダイエットと関係無いのですが、『筋膜リリース』について素人さんが色々書いているのを見て、『ん?』と感じたのと同時に、自分の業界の話なので、それとなく筋膜リリースを取り上げて記事を書いてみようと思います。
前回は、『睡眠不足で太る(体重増加)のはなぜ?』について書かせていただきましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
☑筋膜リリースって何?
テレビをご覧になった方はすでに筋膜リリースが何かお分かりになっているかと思いますが、いまいち分からない方のためにまず、簡単にご説明したいと思います。
筋膜(Fascia)は、別名:結合性組織被膜といい、個々の筋、筋群を包み込み、種々の筋の相互の滑りを可能にしているもので、筋膜があるおかげでスムーズに筋活動を行うことができます。
健康な筋膜であれば、何ら問題ないものの、シワが入ってしまったり、破れたりした場合は悪影響が出てしまいます。
マッサージで筋肉のコリが治らない場合は、筋膜のシワが伸びないためで、筋膜がストレッチされない限り肩こりは治りにくいといえます。
また、私は見たことがありませんが、筋膜が破れてしまった場合にはヘルニアとなり、外科的な手術での縫合が必要になります。
また、筋肉というのは単独で働くことが難しく、肘を曲げるだけでも、腕にある筋肉がいくつも動きます。
いくつもの筋肉が一つの動作で動くのは、筋連結が関係しています。
筋膜リリースでは、シワが入って筋の滑走が悪くなっていたり、筋肉の一部分に起こったスパズム(こり)を筋膜にアプローチすることで取り除き、筋連結の機能を改善する手技と言えます。
そもそも、なぜ筋膜リリースが注目されてきたかというと、最近の医学の進歩により、筋膜リリースのエビデンスが確立されてきた、というのが大きな理由の一つです。
比較的よく知られている筋筋膜についての参考書では、アナトミートレインがあります。
肩こりや腰痛をテーマにしたのは、大人の事情もあるかもしれませんが、私も含め臨床現場で取り入れているセラピストは多いはずです。
☑筋膜リリースはどこで受けられるのか?
では、次に筋膜リリースを行ってもらうにはどうすればよいかについてですが、基本的には接骨院やリハビリテーションで、筋膜リリースを勉強している専門家であれば筋膜リリースで治療してしてもらうことができると思います。
『肩こりが治るなら筋膜リリースをしてもらえる所に行ってみたい』と思うでしょう。
ただし、いきなり接骨院に行って『肩こりを治したいので筋膜リリースをお願いします。』というのは施術者に対し失礼かもしれません。
分野が違うので同一線上に並べにくいのですが、理学療法士や柔道整復師は、一人一人考え方が違います。
また、『筋膜リリース』は特殊技術に当たるので、治療者が筋膜リリースに否定的な考えを持っているときは、筋膜リリースをしてもらうことは難しいと言えます。
といっても、実際”ためしてガッテン”や”林先生も驚く初耳学”を観て、『一回筋膜リリースしてもらえませんか?』と数人の患者さんに言われ、筋膜リリースをしてあげると『さっきまでの肩こりが嘘みたい!』というお声をいただきました。
したがって、筋膜リリースはどこで受けられるか?
というよりは、誰が筋膜リリースの技術を持っているかが重要なので、実際には口コミを頼っていくのがベターです。
また、例えばクリニックのHPに、『私は〇〇手技を持っています。』なんてことは、普通は書けません。
よっぽど、『周囲が認めている』、『書籍を出版している』、『学会で多数発表をしている』などでなければ、『〇〇手技を持っています。』と言うことは、マスターしていると謳っているようなものなので恐れ多くて書けませんよね。
☑筋膜リリースのやり方・方法
実際に対人で筋膜リリースを行うには、手の感覚が訓練により研ぎ澄まされていなければならないので、素人さんが誰かに筋膜リリースを行うのは非常に難しいのが現状です。
そこで、テレビでも紹介されていた”簡単に自分で出来る筋膜リリースのやり方・方法”についてお話したいと思います。
下記の動画は、実際に筋膜リリースを行っている動画です。
そして、もう一つ。
これは、実際にためしてガッテンで竹井先生が自主筋膜リリースについて説明している動画です。
画像と文章では、分かりにくいので下記の動画を参考にしてください。
今回は、『筋膜リリースは肩こりに効く?』についてお話させていただきました。
一つご注意いただきたいことは、『筋膜リリースでしか肩こりを治せない』というのではなく、肩こりを治す考え方の一つに筋膜リリースというものがあり、理学療法士はそういう特殊技術を持っている人もたくさんいる、と認識していただけると理学療法士の端くれとして嬉しく思います。
桑原 和也
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