31May

現代人は、食生活の乱れや生活習慣の悪化が問題視されています。
その一つとして、睡眠不足が挙げられます。
【夜更かし】をよくする方は心当たりがあるかもしれませんが、夜遅い時間にお腹が空くことはありませんか?
そういうとき、夜食を食べることがあるかもしれません。
昔から『夜食は太る』と言われていますが、本当に太るかどうか気になりませんか?
そこで今日は、『夜食と肥満の関係性』について、生理学側面からお話したいと思います。
夜食は必要か?
まず、夜遅くに食事を摂る必要性があるかどうかですが、深夜に頭を使ったり、身体を動かす仕事をしているような方を除いては、夜食は基本的に必要ありません。
食事は、人間にとってのエネルギー補給ですので、後は朝まで寝るだけというときにエネルギー補給してしまうと余分なエネルギーが中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられてしまうので、肥満へ直結すると考えていただいた方が良いでしょう。
つまり、絶対に食べないといけない理由が無い限り【夜食】を摂ることはおススメしません。
実は、【夜食】がただのカロリー摂取だから、ということだけではありません。
サーカディアンリズム
➡1日24時間という中で生活する私達の体内は、24時間ではなく25時間周期になっています。
この体内時計のことを【サーカディアンリズム】と言い、毎日外界と体内で1時間のズレが生じています。
この1時間のズレは、放っておくと毎日積み重なっていき、朝方から夜型の生活に切り替わってしまい、結果『生活習慣の悪化』となります。
夜型の生活では、朝が遅く夜が長いため、深夜にお腹が空くことが習慣化してしまいます。
また、現代人は夜遅くのPCやスマートフォン、テレビなどの照明の影響で、睡眠に必要不可欠なメラトニンの分泌量が減少してしまうことによる、慢性的な不眠症、睡眠の質の低下が危惧されています。
眠れないから夜食を食べる➡夜食を食べることが習慣化する➡ますます眠れなくなる➡肥満
という負のサイクルが出来上がってしまいます。
さらに、決定的な肥満になる原因があります。
それには、肥満遺伝子である『BMAL1』が関係しています。
BMAL1(ビーマルワン)
➡BMAL1(ビーマルワン)とは、サーカディアンリズムが正常に機能するよう調整するタンパク質の一種で、『肥満遺伝子』と呼ばれいます。
BMAL1は、サーカディアンリズムを調整するだけでなく、脂肪細胞内で脂肪酸、コレステロールの合成する働きを促し、脂肪細胞内に中性脂肪を溜める働きがあります。
つまり、BMAL1が分泌されている時間帯に食事をしてしまうと、『肥満』になってしまいます。
その時間帯ですが、昼は分泌量が減少し、夜に増加します。
具体的には、図の通り午後10時頃から分泌量が増加し、午前2~4時頃に増加のピークを迎えます。
●夜食を食べる時間とBMAL1が分泌される時間帯が被る=太る
いかがでしたか?
①深夜にエネルギーは必要無いこと
②サーカディアンリズムの関係性
③BMAL1の脂肪蓄積作用
これらのことを総合的に判断していただくと、【夜食】がいかに肥満に直結しているかご理解いただけたと思います。
今日は【夜食と肥満の関係性】についてご説明させていただきました。

桑原 和也

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