10Jun

今回も、糖尿病に関する記事を書かせていただこうと思います。
今まで何度も書いていますが、私は糖尿病をはじめとする生活習慣病は食べ過ぎによる影響が最も大きいと考えていて、飽食の中で食生活が乱れ、慢性的な運動不足によって引き起こされていることは明白です。
糖尿病は、その人自身の性格や自己管理に依存する部分が非常に大きいので、糖尿病治療を続けていても悪化する人は少なくありません。
ただし、糖尿病は少しづつでも節制を続けたり、努力を積み重ねることで改善する病気でもあります。
今回は、
『血液の流れや代謝アップで糖尿病は改善する?』
をテーマにお話させていただこうと思いますので、ぜひご参考にしてくださいね。
☑️血液をサラサラにする方法とは?
血液というのは、骨髄で作られると全身の血液の中を流れて細胞に栄養と酸素を送ります。
そして、反対に体に不要な炭酸ガスや老廃物、有害物質を運び出します。
血液の成分は、個体の血球成分(全体の45%)と、液体の血漿成分(55%)に分かれますが、血漿の90%は水分で、残りの10%が血液に溶けているタンパク質や脂質、糖質、ミネラルです。
コレステロールや中性脂肪などを日常的に過度に摂っていると、血液がドロドロするイメージがありませんか?
コレステロールや中性脂肪などの脂質は、そのままでは水分が約60%の血液に溶けないため、周囲をタンパク質に囲まれて血液中に混ざっています。
意外ですが、血液中の脂質が増えても、血液はドロドロにはなりません。
『血液がサラサラ』というのは、血液中の余分な脂質が少なく、赤血球や白血球、血小板が正常で毛細血管の中をサラサラと流れることができる血液なのです。
※血液の粘度を測定する検査機器は、本来、血液が細い毛細血管をどれだけスムーズに通れるか、ということを測定するために開発されたもので、赤血球がどれほど柔軟であるか、白血球や血小板の凝集力はどれくらいなのかを調べるものです。
血液ちゅうの過剰な糖質やコレステロールを取り除き、正常にするための基本は食生活にあります。
◆野菜の摂取量を増やす
↪︎WHO(世界保健機関)は、生活習慣病を予防するためには、1日400gの野菜と果物を取るように勧めていますが、日本人は平均して80~100gほどしか摂っていないとされています。
野菜は、食物繊維などの繊維質が多いので、食事で体内に入った有害物質を腸内で吸収し、体外に排除するとともに、肝臓に働きかけて解毒を促します。
◆不飽和脂肪酸を積極的に摂る
↪︎不飽和脂肪さんは、野菜や魚類に多く含まれ、動脈硬化の原因にもなるLDLコレステロールを減らす働きがあります。DHAやEPA、リノレン酸などが多価不飽和脂肪酸とされています。
体内で代謝が行われたあとにできる老廃物を解毒するためん意は、解毒する化学工場である肝臓の機能をしっかり働かせることが重要です。
有害物質アンモニアは、肝臓で尿素という無害な物質に変えられ、体外に排出されます。
肝臓の働きが悪いと、アンモニアが分解しきれず体内に溜まり健康に様々な悪影響をもたらしてしまいます。
◆アルコールは控えめに
↪︎アルコールを日常的に摂りすぎると、肝臓がアルコールを分解することに集中するので、他の老廃異物や有害物質の解毒に手が回らなくなります。
たまに
『休肝日なんて必要ない!別に何の症状も無いです。』
と言う方がおられますが、肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、肝臓機能の悪化で何らかの症状が出た際は、肝臓の病気が進行していることが多いです。
そこで自分の生活リズムに合わせ
『3日に1回は休肝日を作ろう!』
『付き合いで飲む以外は、お酒は控えよう!』
というように少しづつ節制していくのが良いかと思います。
血液がサラサラになることで、代謝が良くなり、余分な糖質やコレステロールが分解・排出されやすくなり、健康状態が改善するとされているのです。
排出機能を高め、糖尿病を少しでも改善できるよう血液をサラサラにしましょう。
☑️腸内環境を整えることで糖尿病体質を変えられる?
近年、『腸内環境を整える』というフレーズが注目を浴び、様々な食品が販売されていますよね。
私も腸内環境を整えることは健康を維持することにおいて、非常に重要だと考えています。
食べ過ぎによる食物の残留時間が長いことももちろんありますが、便秘により便が長時間腸内にとどまっていると糖尿病になりやすいのです。
食べたものが長時間腸内にあると、余分な糖質や脂質が吸収されてしまうので、血糖値が上昇しやすくなってしまいます。
腸内環境を整えることができれば、便通が良くなり代謝が上がりますし、糖尿病の改善に期待できます。
また、腸内環境が整うと腸管免疫が改善されるので、冷えや肩こり、アレルギー、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の予防や改善につながる可能性があります。
最後に代謝についてまとめておきますが、専門的なので気になる方はご覧ください。
代謝とは
代謝は、生命活動を維持するために体内で行われている化学反応で代謝に異常が起こると、血糖やコレステロール、尿酸などが過剰になって、糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病を招くようになります。
代謝は、同化と異化という2つの作用により行われています。
食べた食物中のタンパク質、糖質、脂質は、胃腸で消化されると腸壁から吸収され、血液によって運ばれます。
そして、酸化・分解されて人間の細胞が吸収できる小さな分子に変わり、再び血液によって全身に運ばれます。
糖質は肝臓でグルコースに分解されてから細胞に送られ、細胞内のミトコンドリアによってより小さな分子のATP(アデノシン三リン酸)にかわり、エネルギー源になります。
このように大きな分子の物質を小さな分子の物質にかえる代謝の働きを『異化』といいます。
タンパク質は、肝臓でアミノ酸に分解されると全身の細胞に送られます。
各細胞では、血液中からアミノ酸を吸収しミトコンドリアが作ったATPを使ってアミノ酸を組み合わせてタンパク質を作り、傷ついた細胞を補修します。
このように小さな分子の物質を大きな分子の物質に作りかえる作用を『同化』といいます。
ビタミンとミネラルは、代謝が行われるときに化学反応がスムーズに進むように酵素とともに補助する物質です。
このような代謝の働きは、主にホルモンと自律神経によってコントロールされています。
※血糖値がムリなく下がる100のコツより
いかがだったでしょうか?
糖尿病の治療では、食事を見直す食事療法や運動不足を解消する運動療法などがもちろん一般的ですが、そのほかにも糖尿病を改善する方法があることをお分かりいただけたかと思います。
今回は、『血液の流れや代謝アップで糖尿病は改善する?』をテーマにお話させていただきました。
◆ダイエットや糖尿病予防に最適?〜食物繊維の効果・効能〜
◆糖尿病の予防に効果的な食事方法とポイントとは?
◆糖尿病の原因と生活習慣病を効果的に予防する方法とは?
◆糖質の摂り過ぎは病気の元・体に悪い?『空腹は最も良い治療法』
◆ダイエット中に食べてはいけない食べ物7選

桑原 和也

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