26Apr

糖尿病は、現代の生活習慣病の中の最も深刻な問題の一つとなっていて、以前から何度か記事に取り上げたことがあります。
私の見解としては、基本的に”必要以上”の量の食事をとっているからなる病気で、食べ物が十分になかった以前(戦前、戦時中)では糖尿病の患者はほとんど見られませんでした。
テレビや書籍でも、糖尿病に関する情報がたくさん取り上げられたり、載っていますが、糖尿病患者やその予備軍は増える一方です。
私は、普段から必要以上の食事をしないよう心がけていますが、周囲に十分すぎる食べ物(美味しそうな)がたくさんあるので、我慢できない人がいるのも理解できます。
そこで、繰り返しになる部分もありますが、今回は『糖尿病の原因と生活習慣病を効果的に予防する方法とは?』をテーマにお話させていただこうと思います。
☑️糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は、一般的に甘いものを食べすぎるとなり、注射を打ったりしなければならなくなる、というイメージが多いようですが、
簡単に説明すると
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、うまく働かなくなって、血液中のブドウ糖(血糖)が以上に増える病気です。
ブドウ糖は、いわば生命活動に必要不可欠な栄養素なのですが、これが血液によって全身の細胞に運ばれることにより、エネルギーとなります。
ブドウ糖が体の中で不足すると脳や臓器、筋肉が正常に働かなくなります。
また、余ったブドウ糖は肝臓でグリコーゲンや中性脂肪に変えられて脂肪細胞に蓄えらえ、ブドウ糖が不足したときに、再び分解されてエネルギーとして使用することができます。
血液中のブドウ糖の量をコントロールしているのがインスリンなのですが、何らかの原因で膵臓から分泌されるインスリンの量が減ってしまうと細胞に吸収されるブドウ糖の量が減り、その結果血液中にずっとブドウ糖が泳いでいる状態になってしまいます。
糖は、体に必要不可欠な栄養素である反面、多すぎると体にとって有害になるのです。
●空腹時血糖値(朝に何も食べていないとき)→126mg/dl超
●糖負荷試験2時間値(ブドウ糖を飲んだ2時間後の血糖値)→200mg/dl超
●随時血糖値(普段の血糖値)→200mg/dl超
上記のうち、一つでも基準値以上があれば、改めて血液検査を行い、それでも異常値が出ると糖尿病と診断されます。
糖尿病になると、色々な症状が出たり、全身の機能に障害が現れたりと非常に恐い病気の一つと言えます。
では、糖尿病の自覚症状はどのようなものがあるのでしょうか?
☑️糖尿病の自覚症状は?
糖尿病の怖い特徴として、糖尿病になりかけていたり、糖尿病の初期であったりする場合は、症状がない場合や、自覚しにくいことです。
以前勤務していた病院で、来られた患者さんで随時血糖値が800mg/dl越えで即入院された方がいましたが、その方は自覚症状がなかったそうです。
といっても何かしら症状があったけども、無視していたのかもしれませんね。。。
といっても、血糖値が高くなり、糖尿病になりかけていても自覚症状がない場合もあるため、糖尿病を早期発見するには、定期的に血液検査をして血糖値をチェックするしか方法はありません。
糖尿病が原因で亡くなる人が年間約1万人いるといわれていますが、この数字は今後も増えると私は考えています。
糖尿病の自覚症状としては、下記のような症状がありますので糖尿病が心配な方はご参考にしてください。
●風邪を曳きやすい
●以前より痩せた(食欲はあるのに)
●性欲減退している
●むくみやすい
●膀胱炎になりやすい
●皮膚が化膿して、傷口が治りにくい
●喉が渇くことがよくある
●尿の回数や量が増えている
では、次は糖尿病の原因についてみてきましょう。
☑️生活習慣病の多くは代謝の異常が原因?
一度は、”代謝”という言葉を耳にしたことがあると思いますが、代謝が何かを明確に理解している方はかなり少数だと思います。
簡単に説明すると、代謝とは
食べたものを胃・腸・肝臓で消化・分解し、栄養素を体が吸収しやすりような(例えば、ブドウ糖、アミノ酸)などの栄養成分に変える作用を指します。
何らかの原因で、代謝がうまくコントロールできなくなると、ブドウ糖やコレステロール、中性脂肪、尿酸などが必要以上に増加します。
さらに進行すると血糖やLDLコレステロール、中性脂肪などが増加し続け、糖尿病をはじめとする生活習慣病になります。
生活習慣病の多くは、代謝の異常から始まっており、生活習慣病の手前の状態のメタボリックシンドロームやその予備軍の状態の方が非常に増えています。
今では、民間の医療保険や生命保険でも『生活習慣病』を適用にするかどうかで金額が変わることすらあります。
最近の研究では、
内臓の脂肪細胞からアディポネクチンなどの生理活性物質が血液中に分泌され、血糖や中性脂肪、コレステロールなどが以上にならないように代謝をコントロールしている
ということが報告されています。
内臓に脂肪が増え、メタボリックシンドロームになると、代謝をコントロールするアディポネクチンの分泌量が減ってしまい、反対にインスリンの働きを鈍くするYNF-α、中性脂肪を増やす遊離脂肪酸、血圧を上げるアンジオテンシのーげんなどが多量に分泌されるようになり、代謝が悪化する結果、生活習慣病になってしまうのです。
☑️糖尿病を防ぐ効果的な方法は?
結論から言うと、冒頭で私が書いた通り”必要以上に食事を摂らないこと”、つまり”肥満を防ぐこと”が手っ取り早く糖尿病を防ぐ方法になるのです。(1型糖尿病は除く)
今までの説明をお読みいただくと、
ということがお分かりになったはずです。
私も気をつけていないと食べ過ぎてしまい肥満になりますし、72~74kgがベスト体重なのに、85kgになったこともあります。
そのため、肥満になってはいけないとは言えませんが、ダイエットを始める基準をある程度持っておくことをおすすめします。
例えば、
●お腹の肉を掴めるようになったらダイエット開始
●このジーパンを履けなくなったダイエット開始
●二重顎になったらダイエット開始
●毎年6月になったらダイエット開始
●体重が○○まで増えたらダイエット開始
などのように自分の中でレッドゾーンのようなものを作っておいて、その基準に達したらダイエットで一定の体重を落とす、というようにすることが一つ目の糖尿病の予防策です。
また、定期的に体重や体脂肪率、腹囲などを測定し、記録をつけるだけでもかなりの効果があると考えています。
(自分の状態を可視化しておくことで、意識的にどか食いなどを予防する効果あり)
ブドウ糖が必要以上に余り血液中に浮遊している状態では、血糖値が高くなってしまい、全身に様々な障害が現れてしまいます。
病院でも、検査をして血糖値が高いと、血糖値を下げる治療を集中して行います。
今現在、メタボリックシンドロームと診断されている人でも、食事のバランスを整えたり運動でダイエットするだけで血糖値やLDLコレステロール値、中性脂肪値などを低下させることができるのです。
ちなみに、メタボリックシンドロームの診断基準は以下です。
※①+下の項目のうち、2項目以上に該当
②中性脂肪:150mg/dl以上
③HDLコレステロール値:40mg/dl以下
※上記の②、③のうち1つか両方に該当
④収縮期(最大)血圧 130mmHg以上
⑤拡張期(最小)血圧 85mmHg以上
※上記の④、⑤のうち、1つか両方に該当
⑥空腹時血糖値 110mg/dl以上
メタボリックシンドロームと診断されても、その時点から生活を改善させると糖尿病の発症が約6割も抑えられるという調査報告があります。
逆に、メタボリックシンドロームと診断されても、
『自分だけじゃないし、糖尿病とも言われなかったからまだ大丈夫』
というように、今までの生活を続けていると、どんどん動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などになるリスクが倍以上になってしまいますし、糖尿病でも改善しない方は、合併症である『糖尿病性神経障害』『糖尿病性腎症』『糖尿病性網膜症』などの糖尿病三大合併症になってしまうリスクが上がってしまいます。
恐いことばかり書きましたが、これは現実に日本で起こっている問題なのです。
ひと昔の日本の食生活と異なり、現代は欧米の食文化がかなり浸透しているため、生活習慣病にかかる人が増加の一途を辿っています。
私のブログでは、ダイエットに関する記事をたくさん書いていますので、糖尿病が心配な方は無理のないようにダイエットを行うようにしましょう。
○”よく噛むと痩せる”は本当か?【よく噛むメリットについて】
○ダイエットや糖尿病予防に最適?〜食物繊維の効果・効能〜
○満腹まで食べる(食べ過ぎ)のは病気の元?【腹八分、腹六分で健康に】
○糖尿病の予防に効果的な食事方法とポイントとは?
いかがだったでしょうか?
今回は、【糖尿病の原因と生活習慣病を効果的に予防する方法とは?】をテーマにお話させていただきました。

桑原 和也

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